WA/NOVAKネクスト・オールシルバー
種別 | 仕様 |
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発売 | 2007年08月10日 |
価格 | 29,800円 |
型番 | WA-NVAB |
バージョン | SCW3 |
スライドノッチ | 非貫通ワイド型、めくれ対策なし |
フロントサイト | ドブテイル(真鍮ドット有) |
リアサイト | NOVAK新型(ドットなし) |
トリガー | ラージサイズ、ノンホールロングトリガー(銀) |
バレル | 真鍮製メッキアウター&真鍮製メッキ有インナー、プラチャンバー、プラグ一式 |
セフティ | 5mm軸ノバックタイプシングル(ソリューションシステム仕様) |
スライドストップ | 抜きやすい |
フレーム | 実銃用グリップ装着は不可 |
ジャンル | 作品 | 使った人 |
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――― | ――― | なし |
※TV・映画では俳優名、漫画・アニメ等では役名を記述 |
実銃の写真
リアサイト及びカスタムガン作成で有名なウィエイン・ノバック氏が自身の持つノウハウを詰め込んだ、集大成ともいえるカスタムM1911です。
- ワンハンドコッキングを可能にする新型ノバック・サイト
- グリップセフティをキャンセルした一体型MSハウジング「アンサー・システム」
- セフティON状態からスライドが引ける「ソリューション・システム」
こうした彼独自のシステムに加え、エド・ブラウンやKARTといった今までのNOVAKカスタム作成で培われたパーツを盛り込んだ贅沢なカスタムガンに仕上がっています。
興味はあったんですが
ネットオークションでショップの展示品を購入。ノバック・カスタムの最新作ということで前々から興味はありましたが、気になる点がいくつかあって中々買わなかったモデルです。
左右両面
色違いが…
NOVAKネクストブラック・シルバー共にフレームとスライドの色調を変えてあります。
同系色ツートーンという奴です。プラとメタルとか、スチールとアルミ合金の色調の違いを表現する方法として使われています。
しかし 実銃の写真 を何回見ても、スライドとフレームは同じ色です。
何故違う色にしたのか!?
このせいで買うのをかなり躊躇してました。
右側面。スライドの色が嫌ですが、NOVAKの刻印は好きなので困り物
スライドストップが掛からない
NOVAK NEXTのスライドはソリューションシステムの関係上、下部が大きく削られています。
更に言うとスライド下部全体が面取りされており、押し上げられたスライドストップがこれをガリガリと削る可能性があります。この為スライドストップが掛からない仕様となっています。
WAのM1911には「スライドのノッチ捲れ」という持病がありました。 スライドノッチをスライドストップがナメてしまい、ノッチが削れて行く現象です。 ただしこれは強力なマグナブローバック、特にSCW以降の高速ブローバックによって発生した副作用です。 これを嫌がるユーザーは、個別に様々な対策を施してきました。
- マガジンファロアーに折った爪楊枝を差し込んで、スライドストップがかからない様にする
- 非貫通ノッチのスライド限定で、貫通ノッチ用のスライドストップを使用する
- スライドストップのファロアーと接触する部分を削り取ってしまう
- ノッチ後部に金属板を埋め込み、ノッチが削れるのを物理的に防止する
ホールドオープン?ソリューションシステムの実演
1.はやった事がありません。 私は主に2.の方法を取っておりました。プラススライドストップを常に抑えながら射撃しています。 実銃を撃つときに変な癖が付いてしまいそうです。 3.の方法は元に戻せないので不便です。 4.は後に本家WA製品でも採用されました。ユーザーのアイディアが採用された訳で、一番優れた方法という事でしょう。
でも掛からないと困る
ノッチ捲れが嫌なのに掛からないと困るのは何故か。
「ホールドオープン状態が出来ない」からです。
NOVAK NEXTではノッチだけではなくスライド全体の捲れが心配なので、現在やっているノッチに入れ歯する方法は使えません。スライドストップを二種類(掛かる用・掛からない用)用意して欲しかったです。
刻印
スライドの「NOVAK NEXT」刻印です。個人的にNOVAKカスタムはコルト刻印の方が馴染みがあります。
そんなわけで こんなの を作成したりしています。
なんでもNOVAKのスライドは自前ではなく、70年代のコルトスライドをベースに作成するのが基本らしいです。
当時のスライドは出来が良く、また80年代になるとAFPB(オートマチック・ファイアリング・ピン・ブロック)
セフティが付けられているからだそうです。
前部・後部
ノバック独特の、下部が面取りされたブッシングが使われています。また平面のプラグは結構レアなパーツです。
後部を見るとブリーチが普通と違います。ファイアリングピンは別パーツで、ファイアリングピンプレートに「1」という文字が打刻してあります。新型NOVAKサイトはドットが無いタイプが使われています。

前部。下部に段差の付いたブッシングとチェッカーの無いプラグ

後部。ファイアリングピンが別部品のうえFピンプレートに「1」
トリガー周り、ハンマー周り
スライドストップは貫通ノッチタイプにして掛からない様になっています。
新型NOVAKサイトには前部に段差がつけられています。片手を負傷した際、カドにこの部分を引っ掛けてスライドを引ける様になっています。ハンマーは通常のリングハンマーを一回り大きくした様なノバックタイプのハンマー。
エド・ブラウンタイプのセフティはベース先端がカットされ、セフティONの状態でスライドを引いても干渉しない様になっています。カットしてないタイプのこのセフティが欲しいですね。

トリガー周り。新型NOVAKサイトの先端は段になっています

ハンマー周り。サムセフティのプレート先端がカットされています
グリップ後部とマズル
NOVAK NEXTのキモ、アンサーシステムです。グリップセフティを押し込んだ状態で固定してしまうのはレースガンで見ましたが、更に進歩させて一体化してしまいました。フレーム後部とツライチになるので非常に握りやすくなっています。一方でアンビセフティもそうですが、後付でつくられたM1911のパーツは組み込みが結構面倒です。
バレルブッシングは従来より大型の為、Jアーモリーのブッシングレンチが最適です。

グリップ後部。アンサーシステムってSWオートのハウジングみたいです

ブッシング。Jアーモリー用のブッシングレンチが合います
スライド分解
ブッシングとプラグはスライドに合わせたダークグレー調です。
インナーバレルガイドとブリーチは暗緑色に塗られています。
こちら黒染めではなく黒クロメートという塗装の様です。
見栄えでは黒染めの方が綺麗ですが、黒クロメートの法が10倍も耐久性があるとの事です。
あとはインナーバレルのバレルウェイトとアウターバレルがキツキツで、抜くのが大変でした。
スライド分解。
フレーム分解
フレームのシャーシ部分も黒クロメート塗装です。
珍しいパーツとして挙げられるのがまずバックストラップ。
次にSVタイプに似た(レバーの根元のカットが若干違いますが)ソリューション対応のサムセフティ。
そしてハンマーです。一見唯のリングハンマーに見えますが、穴が大きく面取りされたノバック独自のハンマーです。
フレーム分解。
実射
忘れました。思い出し次第レポートします。
総評
「かなり力を入れて作ったけど余り売れてない」という印象があります。
セール品になっているのがその証左。
作成当時架空モデルだったコマンダータイプの方が早々と売り切れましたが、これはコマンダータイプが当時のラインナップに無かったせいでしょうか。
モデル化を発表した時の反響は大きかったのでベースとなったモデルに魅力はあると思いますし、NOVAKカスタムには多数バリエーションがありますので、改良して次回作を出して欲しいです。
- アンサーシステム
- フレーム。スライドストップが外しやすく、5mm軸なのが気に入っています
- スライドの色はフレームと同じにして欲しかった
- スライドストップを二種類用意、ユーザーが選べる仕様にして欲しかった
NOVAKのSW1911カスタム を作ろうと思っています。またスライドブラック、フレームシルバーの プロトモデル(もどきですが) の作成を考えています。
部品 | 症状 | 対策 |
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特に無し |
スライドブラック、フレームシルバーでスライド前部にセレーションの入ったプロトモデルを作って欲しいです。 ノッチに入れ歯をして、スライドストップを二種類用意してくれれば最高です。またスライドがコルト刻印でアンサーシステムを使ったバリエーションも作ってくれると嬉しいです。
マガジン着脱。マガジンケースは黒染めの様です