WA/ウイルソン・コンバットCQB・07バージョン
種別 | 仕様 |
---|---|
発売 | 2007/12 |
価格 | 27,300円 |
型番 | WA-WLCN |
バージョン | SCW3 |
スライドノッチ | 非貫通ワイド型、めくれ対策あり |
フロントサイト | ドブテイル型 |
リアサイト | ウイルソン新型 |
トリガー | ラージサイズ、3ホールロングトリガー(黒) |
バレル | 真鍮製メッキアウター&真鍮製メッキインナー、プラチャンバー、プラグ一式 |
セフティ | 5mm軸ウイルソンタイプシングル |
スライドストップ | 抜けにくい。治具を使ってかなり力を入れないと押し出せない |
フレーム | 実銃用グリップ装着は不可 |
ジャンル | 作品 | 使った人 |
---|---|---|
※TV・映画では俳優名、漫画・アニメ等では役名を記述 |
左右両面
ウイルソンの定番モデル
シューティングマッチの黎明期からその名を知られたビル・ウイルソンカスタム。
最初期のカスタムとしてジム・クラークのピンガンやジム・ホーグのロングスライド等がありますが、
その次に来たのがウイルソンのカスタムガンです。
3ホールのロングトリガーにアンビセフティとマグウェルファンネル、バンパー付のステンレスマガジン、そして ブッシングに刻まれた「Wilson」の文字は高性能カスタムガンの象徴でした。
ウイルソン以前にも様々なカスタムガンがありましたが、現在に通じる45オートカスタムの方向性を決定付けたものこそウイルソンのカスタムと言えるのではないでしょうか。1980年代のトップシューター、ロブ・リーサムとブライアン・イーノスが共にウイルソンを手に暴れまわっていたのは古参のファンにとって思い出深い事でしょう。
レースガンからタクティカルガンへ
この様に元々シューティングマッチに重きを置いていたウイルソンですが、やがてタクティカル方面にも進出し実戦向けのカスタムを手がけるようになります。
そのタクティカル系カスタムの中心となるのが今回のCQBです。
ボーマーに代表される可動式ではなく固定式リアサイトを採用し、見た目はシンプルな銃でありながら随所に手が入っているカスタムとなっています。
以前はコルトやスプリングフィールド製品に手を加える形でのカスタム作成でしたが、現在ではフレームやスライドも含め完全自社製品化し、より高品質のカスタムガンを作成しています。ほぼ全てのウイルソン製品は25ヤードで1インチ以内の精度保障が付いておりこのCQBも例外ではありません。
右側面。
WAでも定番のモデル
ネットオークションで中古品を購入。Rタイプ時代から何度もモデルチェンジ、小改良を繰り返し再販されている定番モデルです。
当モデルはスライドブラック、フレームOD(ダークグリーン)のツートーンモデルですが、渋谷限定100挺でオールブラックモデルが同時発売されています。
WAのCQBもモデルチェンジ
以前のCQBはコルトベースで、ウイルソンのナイトアイタイプのリアサイトが付いていました。
ウイルソン・プロテクター発売後よりウイルソンのスライドとフレームを使い、タクティカル・コンバットタイプのリアサイトが付く様になりました。パーフェクトバージョンとSCW1の2度作成され、今回が3回目のモデルアップです。
過去作と比べインナーバレル、ブリーチ、シアー、ハンマーといったSCWバージョン3としての変更の他、以下のパーツが変わっています。
- 変更1:マガジンキャッチ。ピンガンなどで使われている目の細かいチェッカータイプです。
- 変更2:トリガー。ラージサイズのトリガーになりました。
- 変更3:グリップセフティ。フレームとの接地面が多く一体感のある新型グリップセフティに変更されました。
- 変更4:ハウジング。チェッカーが20LPI→30LPIになり、ハウジング自体も薄くなりこちらもフレームと一体感のあるタイプになりました。
- 変更5:グリップ。ダイヤチェッカーのプラグリップからフルチェッカーの黒ラバーコーティングのグリップにデザインが変更され、グリップ中央に埋め込まれたメダリオンがWAのレプリカではなくウイルソンの実物になりました。
どれも前作より使いやすく、見栄えも良いパーツになっています。 但しマガジンキャッチだけは従来の目の粗いチェッカータイプの方がウイルソンらしい気がします。
前部と後部
インナーバレルはメッキされており、酸化の心配はありません。
リアサイトですがドット部分に段差が設けられたノバックタイプに比べると、少し見づらい気がします。

前部。ウイルソンの刻印入りブッシング

後部。ノバックに比べるとのっぺりしたリアサイト
スライド分解
メタルチャンバーが標準装備される前の製品なので、チャンバーはプラ製です。
スライド、前後サイト、ブリーチはカスタムに流用予定の為分解していません。
スライド分解。
フレーム分解
スライドストップは指掛け部分の小さい「ブレット・プルーフ」と呼ばれるタイプです。
レースガンに使われていることが多いノーマルに面取りしてあるタイプは「ファクトリー・プラス」になります。
マグウェルファンネルは分割式でウイルソンの「スピード・チュート」を模した物です。
フレーム分解。
また今回はフレームの色が従来より良くなっています。 今までのODフレームは「緑色」ぽくていま一つでしたが、この製品のフレーム色はODらしさが出ていると思います。
実射
トリガープルも良く、ブローバックも撃ち応えがあり非常に良好でした。
総評
撃って楽しい銃として特にオススメな一挺です。
フレームODのツートーンがあまり好きではないのですが、この銃のツートーンは玩具っぽさが無いのであまり気になりません。パーツの仕上げも良いので買って損は無いモデルだと思います。
でももっとオススメなのは限定品のオールブラックなんですが。
- ブローバックの撃ち味が良い
- 全体の仕上げが良い
- 実物のウイルソン製メダリオン
- スライドストップが固い
- リアサイトは旧型の方が好き
- 実銃用グリップが付かない
スライドを別のウイルソンのフレームと組み合わせて、自作ウイルソンカスタムを作成しようと思っています。
部品 | 症状 | 対策 |
---|---|---|
特に無し |
なんで黒を限定にするのか
WAでは今回に限らず、なぜかODを通常版にして黒を限定にする傾向があります。
シブヤ・エリート2001ウイルソン・プロテクター発売時にも通常版はフレームがOD、限定版がオールブラックとオールシルバーという売り方でした。ブラック一色の方を沢山作った方が売れる気がするのですが…。
売れる黒を限定品にして希少価値を高めたいのかもしれませんが、大量生産したODが不良在庫になる気がします。
「何度も再販してるから、次のバージョンの黒まで待とう」
ユーザーはこう考えるのではないでしょうか。
実銃用グリップが付く様にして欲しい
WA製品のフレームはグリップ下部のネジ受けの土台が厚く、実銃用グリップを取付すると1mmほど空きが出来てしまいます。最近はガンサイトやGSRの様に、土台を薄く削って実銃用グリップがポン付け出来るフレームも出てきています。
是非ウイルソンでもこの様に実銃用グリップ対応のフレームにして欲しいです。
以前WAではウイルソン製実銃用木製グリップを輸入販売していました。 こちらはトイガン用に加工済みでWA製品にポン付け出来るので便利でしたが、今はこういったグリップを輸入販売していません。実銃用を個人輸入して取り付けるしか無いわけです。しかし加工しないと付きません。
ウイルソンのトイガンを購入してもウイルソン製グリップが付かない のは非常に残念です。 グリップの再輸入の目処が立たないのであれば、せめて実銃用グリップが付くように処理をお願いします。
ホールド・オープン。実銃用グリップが付けば文句なしなんですが