WA/SVI Tiki(ティキ)
種別 | 仕様 |
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発売 | 2009/12/上 |
価格 | 36,750円(予約特価:29,400円) |
型番 | WA-SVTX |
バージョン | SCW3 |
スライドノッチ | 非貫通ワイド型、めくれ対策あり |
フロントサイト | IIOSタイプ |
リアサイト | IIOSタイプ |
トリガー | ラージサイズ、SVインターチェンジャブルタイプ(赤) |
バレル | 真鍮製メッキコーンアウター&真鍮製メッキ有インナー、メタルチャンバー、リコイルスプリングガイド一式 |
セフティ | 5mm軸SVタイプアンビ |
スライドストップ | 抜き易さはふつう |
フレーム | 実銃用グリップ装着は不可 |
ジャンル | 作品 | 使った人 |
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映画 | マイアミバイス(2006年映画版) | コリン・ファレル as ソニー・クロケット(マイアミTiki) |
※TV・映画では俳優名、漫画・アニメ等では役名を記述 |
左右両面
全パーツ削り出しというコストを無視したカスタム(当然高額)を作成するインフィニティ・ファイアアームズのカスタムガンです。高額な上少数生産、加えてパーツを一個ずつ客が選ぶオーダー形式の為同じモデルがまず存在せず、その全貌は殆ど知られていませんでした。
ティキ(Tiki)の語源ですが、チタニウムから来たと言う話があります。 またポリネシアの守護神(精霊)にティキというのがあり、グアムやハワイの土産を見た人も居ると思います。 これに掛けているのかもしれません。
知名度が一気に上がったのは、2006にリメイクされた映画「マイアミバイス」で使われたからです。 こんな高い銃をプロップ用に改造するなんてえらい贅沢な話ですが、高級外車を何台も壊せるほどの予算があるハリウッドでは瑣末なことかもしれません。
といってもあの映画、銃撃戦の主体は長物(ライフル等)な為、Tikiの出番は突入準備などのごく一部のシーンで使われたに留まりました。同時に提供されたマイアミレースガンに至っては編集でカットされてしまい、出番無しだった模様です。因みにマイアミレースガンはその後「HEROES」で使われてこちらで知名度アップ、ヒーローズガンと呼ばれるようになってしまいました。
ティキ最大の特徴はサイトが無い事です。正確に言うとスライドに埋め込まれています。 IIOS(インフィニティ・インテグラル・オプティック・スライド) インフィニティ・ファイアアームズが提唱するサイト一体型のスライドです。 スライド前方の2ドットとスライド後部の2ドットに加え、スライド上部中央の溝を使って狙いを定める5点式サイトになります。
注文住宅みたいにパーツを指定できる為、バリエーションは多岐に渡ります。 ブラックモデルとシルバーモデル、シングルカアラムとダブルカアラムの組み合わせがあります。 中にはエングレーブが施された高級仕様もあります。 因みにマイアミバイスで使われたTikiの仕様は以下の通りです。
- オールシルバー(ステンレス)
- スライドは無刻印
- ポート付きバレル&スライド
- フレーム先端に左右とも「INFINITY」の刻印
- チャンバーは5行刻印
- クロコダイルハンマー
- グリップセフティはキャンセル(押し込んだ位置で固定)
- トリガー、グリップ、マガジンバンパーのみが黒
- グリップはホーグ製のダブルダイヤモンドチェッカー(ふち有タイプ)
- マコーミックのバンパー付マガジン
新品を予約した上でWA渋谷店の店頭で購入、万全の体制です。 通常の45オートよりスライドが厚い為、作るためには金型を新規作成しなければならない。 だからまず出ないと思っていたので早くから購入を決めていたモデルです。
右側面。スライドの高さが目に留まります
まず全体の色ですが、塗装シルバーの中でもメッキ風の色合いとなっておりとても良かったです。 塗りも厚すぎず薄すぎず、パーツの下地処理もしっかりとされている感じで非常に好感が持てます。 試作品の面目躍如といった所です。
スライド
新規金型で作られているため、造形は文句のつけようがありません。
スライド上部の複雑な曲線や何本も走っている溝が余すところ無く再現されています。
スライド上部。チャンバーの刻印は「ULTIMATCH CAL.450」です。
新型スライドの売りであるセレーションですが、 従来のSVスライドと比較して見ると、セレーション一本あたりの幅が確かに広くなっています。
スライド比較。上が従来のSVスライド、下がTikiです。セレーションの溝が幅広になっています。
前部と後部
インナーバレルがメッキされています。
最近のものでメッキされているのは珍しく「メッキ仕様に戻したのかな」とちょっと嬉しいです。
IIOS(インフィニティ・インテグラル・オプティック・スライド)
インフィニティ・ファイアアームズが提唱するサイト一体型のスライドです。
スライド前方の2ドットとスライド後部の2ドットに加え、スライド上部中央の溝を使って狙いを定める5点式サイトになります。
因みにインテグラルとは「不可欠」という意味です。
「今後不可欠となる新しいサイトシステム」という意気込みがあるのかもしれませんね。
実銃ではこのサイト部分にトリチウムが内臓されており暗闇で光ります。 WAでも蓄光塗料ルミノーバを塗ってこれを再現しています。 実際部屋を暗くして見ると…うっすらと光っていますが、ちょっと光量が足りなくて見づらい気がします。

前部。インナーバレルはメッキに戻っています

後部。スライドとドットの色が近いので狙いにくいです
ただこのスライド、流行らないと思います。
シルバースライドに、白いドットだと見づらいんです。
電気消して光らせた方がましです。
黒いスライドなら問題ないんですが。
シルバーモデルでもサイトは黒というのが鉄則、 黒いサイトに白いドットが入っているから狙えるんです。 実銃には赤いドットや集光ファイバーといったバリエーションがあるのかもしれません。 逆に夜は真っ暗になりますが。
フレーム部分
こちらは従来品でのパーツ構成となっています。
スライド以外は再現できるのに今まで作れなかった、それだけスライドが大変だったという証左です。
トリガー
「なんで赤なんだ」と散々言われたトリガーです。赤が余ってたとか変な色で出して黒や銀のトリガーを別売りするつもりだとか色々な噂がありますが、実銃でもトリガーが赤いTikiは存在します。
マガジンキャッチ
地味に珍しいパーツ、フラットタイプ(表面つるつる)のマガジンキャッチです。
SVタイプにしか採用されておらず、そのSVはハイキャパ製品が主体の為にあまり使われていないのです。
黒と銀でカスタムパーツとして別売りして欲しいです。自作カスタムの幅が広がります。
フレーム部分。こちらは既存パーツで構成されています
グリップ
これも珍しいです。なんと黒染め、従来よくやっていた黒ラバーコーティングではありません。
お陰でチェッカーが鋭いですが、手汗などの耐久性はあまり高くなさそうです。
グリップセフティ
Tikiを作成するに当たり、是非作り直して欲しかったエド・ブラウンタイプのグリップセフティ。
これだけは従来品の流用を止めて欲しかった。
WAのグリップセフティはテール部分が実物より垂れ下がっています。
恐らくSVハンマーに対応させる為のアレンジです。
このグリップセフティはノバック他のカスタムガンでも頻繁に使われており、見るたびにションボリさせられます。おまけに今回はフレームとの相性が悪いのか、1mmほど隙間が開いてしまっていてその残念ぶりが強調されています。
ハウジング
このハウジング、上の部分を押すと出たり引っ込んだりします。
写真は引っ込んでいる状態です。気にしない人もいるでしょうが、握ると微妙に動くので何だか落ち着きません。ピンを打ち込んでスキマを埋めるなどの工夫が欲しかったです。
実射
スライドが厚くなった代わりに、前後サイトが無くなったのでスライドの重量はあまり変わってないと思います。キビキビと小気味良くブローバックし、特に問題はありませんでした。
例によって命中精度の調査はやっていません。
総評
いろいろ突っ込んでいますが、基本的には大満足。
何せTiki作ってくれたんですから。
一時期真剣に合計で30万円ぐらいするアルミ外装カスタムを検討していたほどです。
しかも値段がWAとしてはかなり安いです。
スライドだけで買う価値がありますので、是非手に取ってみて下さい。
ホールド・オープン。モデル名「Tiki」とシリアルナンバー「TIKI 001」が映えます
- スライドを新規作成して発売してくれたこと
- 予想より安かった(4万超えると思ってました)
- IIOSサイトはシルバーのスライドだと見づらい
- サイトのルミノーバが暗い
- グリップセフティは新規作成して欲しかった
- ハウジングがグラグラしてて落ち着かない
マイアミTikiマガジンを再現する
Pekoさんのホームページ「Peko's Gun Box」 によりますと、映画『マイアミバイス』のTiki(通称:マイアミTiki)には台形のマコーミックタイプバンパーが装着されています。
WA製マイアミTikiはマガジンがウイルソンのコンパクトタイプでちょっと違います。
でもバンパーを交換することで再現が可能です。
マイアミTikiマガジン装着。
マイアミTikiマガジン脱着。
青Tikiを作成する
赤いトリガーを変えようと思います。黒ではありません、青くする予定です。
そしてグリップも青に交換、青Tikiの作成を目指します。
青Tiki完成。トリガー、グリップそしてグリップスクリューを交換しています。
黒トリガーと黒グリップのTikiはみんなやると思ったので、青トリガーと青グリップで青Tikiにしました。
銀色の銃に青いパーツは良く合うと思います。
メーカー | 製品 | 価格 |
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キム・アーレンズ | ロイヤルブルー・DDチェッカー(バーチラミネート材) | 13,000円 |
Back-Up-Trading | グリップスクリュー(六角/ステンレス製品マットシルバー)レンチ付 | 1,800円 |
WA | SVI IED5.0/09バージョン用トリガー | 流用 |
部品 | 症状 | 対策 |
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特に無し |
バリエーション
金型を作ったということは、この試作品で終わりでは無いと言う事。
- ポート付きモデル
- マイアミバイスモデル
- オールブラックモデル
- ハイキャパシティモデル
特にブローバックでハイキャパシティモデル、サイトの使い勝手が気になるオールブラックモデルに期待しています。
またTikiはその特殊なスライド形状故、他のモデルが逆立ちしても出来ないことが可能です。
立った、Tikiが立った!!
逆立ちです。
サイトが無く、スライド上部が平らなTikiのみが可能な技です。
…だから何だといわれても困りますが、友人が気づいて面白かったので。