WA/【コルト】ナッシュコンプDX
種別 | 仕様 |
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バージョン | SCW3 |
スライドノッチ | 非貫通ナロー型、めくれ対策あり |
フロントサイト | コンプ一体パートリッジ型 |
リアサイト | ボーマー型 |
トリガー | ラージサイズ、ノンホールロングトリガー(銀) |
バレル | コンプ付アウター&真鍮製メッキ無インナー、メタルチャンバー、リコイルスプリングガイド一式 |
セフティ | 5mm軸キングス型アンビセフティ(銀) |
スライドストップ | 普通 |
フレーム | 実銃用グリップ装着の可否は不明 |
ジャンル | 作品 | 使った人 |
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TV映画 | 刑事ナッシュ・ブリッジス | ドン・ジョンソン |
※TV・映画では俳優名、漫画・アニメ等では役名を記述 |
「WA/ディティクティブ・スペシャル」 のレポートをご参考ください。
右側面
追記
実物プロップを取材した、日本一ナッシュコンプに詳しい某ホームページ
Pekoさんのホームページ「Peko's Gun Box」 によりますとナッシュコンプは2挺作られた様です。
両者にはグリップとスライド(刻印、セレーション)に違いがあります。便宜上WAがモチーフにしたナッシュコンプをタイプ1、別のをタイプ2とした場合、両者の違いは以下の通りです。
メーカー | タイプ1 | タイプ2 |
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スライド(セレーション) | 垂直 | 斜線 |
スライド(刻印) | シリーズ70 | シリーズ80 |
グリップ | コルト純正マーク入りラバーチェッカー (M1991タイプ) | コルト純正ゴールドメダリオン入りシボラバー (コンバット・エリートタイプ) |
WA-GUNNETで新品を予約購入しました。 何度かのリファインを経て、ようやっと決定版ナッシュコンプの登場です。発売後当ホームページの検索ワードのトップを走っていたのもこのモデル。 お待たせして本当にすみませんでした。
出来る事は全てやりました
WA渋谷店で試作品を見た時に、店の人が言った言葉です。
実際にこれまで発売されたDETICTIVE SPECIAL(SCW1)、DETECTIVE REMIX(SCW3)の不満点がほぼ解消されています。
ディティクティブではなくナッシュ・コンプDXというネーミングを付けた事からも再現度に自信があることが見て取れる訳です。
左右両面
過去作。SCW1発売当時はこれでも良かったのですが、SCW3(REMIX)発売頃には突っ込み所満載です
パーツ | ナッシュコンプDX |
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スライド刻印 | シリーズ70(.38スーパー) |
スライドのリーフカット | カーブのきつい独自タイプ |
スライドトップ | フラットトップ(平ら)。尚、プロップにはセレーションも入っています |
スライドノッチ | スモールサイズの非貫通ノッチ。待望のスライドノッチプレート内蔵型 |
スライドストップ | 延長レバーがカーブしているタイプ |
フレームの材質 | HW樹脂製になりました |
フレーム刻印 | スプリングフィールド刻印 |
サムセフティ | キングスタイプのアンビセフティ |
ハンマー | ダブルホールの黒色ハンマー |
グリップセフティ | エド・ブラウンタイプ |
メインスプリングハウジング | S&Aタイプのマグウェル一体型。更に後部が丸められています |
トリガーガード | 肉盛りして平らになりました |
グリップ | コルト純正ラバーグリップ(を模したタイプ) |
マガジン | バンパーの無いノーマルタイプ |
ぱっと見でもこれだけ再現度がアップしています。従来品では何故かリングハンマーだったり、何故かウイルソンタイプのマグウェルだったり、フレームがABS樹脂だったり、しつこい位に厚手のバンパー付きウイルソンマガジンだったりしたのが見事に解消されています。
前部と後部
メッキされないインナーバレルがコンペの奥から見えます。最早標準装備の様です。
他方後部ではブリーチにシルバーの別部品でファイアリングピンが取り付けられており、高級感があります。
前部。バレルはやはりメッキされていません
後部。ファイアリングピンがシルバーの別部品です
リーフカット
従来品だと「ガバメントのスライドをカットしたまま」取り付けた様なリーフカットでした。ナッシュコンプは短いスライドに合わせた独自のリーフカットが彫られています。これをきっちりと再現してくれました。
トリガーガード
「再現は無理だろう」と思っていた部分です。こんな形のトリガーガード、ナッシュコンプ以外に見た事がありません。
多分肉盛り・成形した特別仕様です。これを再現するとなると 金型をナッシュコンプの為だけに新規作成 しなければならず、とてもコストが合わないと思ったからです。
「金型を新規作成したのですか」と聞いたところ、「あれはトリガーガードの部分だけ別に作って接着したものです」という回答。 これには驚きました、試作品には全く継ぎ目が無かったからです。だからフレーム作ったのかと思ったのですが。 …しかし私のナッシュコンプは継ぎ目バッチリです。継ぎ目が無いのが購入の決め手だっただけに残念です。
またトリガーガードの中央から前方にかけて、段差が設けられています。実物プロップを見ても段差があるかは確認できませんでしたので詳細は不明です。
コンペンセイター。今回はブラスト加工されている模様です
トリガーガード。試作では綺麗に消されていた継ぎ目が…
そのほかスライドストップが実物プロップと若干異なります。WAでも従来のスライドストップを改修したのかレバーがカーブを描いたタイプを取り付けているのですが、実際はレバー部分にもっと肉厚のある形状をしています。因みに旧MGCのモデルガン用パーツには実物プロップと似た形状のスライドストップがありました。
スプリングフィールド刻印
試作品は左側しか見えなかったので「フレームの刻印は何ですか」と聞いたところ「スプリングフィールドです」との回答。
ナッシュコンプは スライドがコルト、フレームがスプリングフィールド のハイブリッド仕様です。これも購入の決め手でした。
右側面。スライドはコルト、フレームがスプリングフィールドの刻印です
グリップ
実物プロップではコルト純正のラバーグリップが取り付けられています。WAの従来品では何故か茶色のダブルダイヤを模したメタルグリップだったり、パックマイヤーを模したラバーグリップだったりしました。WAは以前RタイプでM1991A1を作っており(少し前にSCW3でも発売しました)、このコルト純正ラバーグリップもプラ製にラバーコーティングで再現しています。今までこれを取り付けなかったのか不思議でしたが、今回は再現されています。
スライド上部のフラット加工
今まで知りませんでしたが、スライド上部がプロップ通り平らに整形されています。
本当はここにセレーションも彫られているのですが、何故か再現されていません。
ちょっと中途半端です。
スライド上部。セレーションはありません
チャンバーについて。従来品ではプラ製で「38SUPER」の刻印がありましたが今回は無刻印のメタルチャンバーとなっています。 実物プロップもチャンバーは無刻印なのです。よってこちらが正解、アレンジではありません。
フレーム後部
従来品では再現度がイマイチだった部分が今回軒並み良くなっています。
キングスタイプのアンビセフティ、ダブルホールの黒色ハンマー、エド・ブラウンタイプのグリップセフティ、S&Aタイプのマグウェル一体化メインスプリングハウジング、そしてグリップとマガジンがプロップどおり再現されています。
ハウジング部分。
マグウェル部分。
S&Aタイプのマグウェル後部がプロップ通り丸められており、非常に再現度が高いものとなっています。 いっぽう、プロップではフレームにも掘られていてより一体感があるマグウェル部分のチェッカーが再現されていません。
実射
勿体無いので一発も撃っていない為、データ無しです。
総評
完璧とまでは行きませんが、正直ここまでやれば十分だろうという気がします。
従来品よりも大幅に再現度がアップしており、ナッシュコンプに思い入れのある方には十分納得頂ける内容ではないでしょうか。
試作品で数が少ないうえ、ずいぶんと高額になりましたが…。
- 再現度。ここまでやれば十分と言う内容です。
一応心残りな部分を上げていきます。
- スライドストップのデザインが違う
- スライド上部のセレーションが再現されていない所
- 追加パーツのトリガーガードに継ぎ目が目立つ事
- ハウジング周りのフレームにチェッカーが切られていない所
これがカスタムなので、そのままの予定です。
部品 | 症状 | 対策 |
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特に無し |
プロップの疑問
ナッシュコンプ自体のデザインで疑問に感じる部分があります。
これだけ凝ったカスタムなのに何故グリップとマガジンが普通なのか
という事です。コルト純正ラバーグリップがダメとは言いませんが、もうちょっと凝ったグリップを取り付けても良かった気がします。マガジンは実用上も疑問です。マグウェルファンネルが付いた銃では、バンパーの無いノーマルのマガジンはキチンと押し込めないので、
「入れたつもりがマガジンキャッチにちゃんと掛かっておらず脱落」
の可能性があります。
ナッシュコンプをデザインしたジム・ズビアナはマッチシューターであり、マガジンチェンジにおけるバンパーの重要性は分かってると思うだけに不思議です。
ホールド・オープン。凝りに凝ったカスタムなのにマガジンとグリップが普通