WA/ミルスペック・ブラック2トーン
種別 | 仕様 |
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発売 | 2006/01/19 |
価格 | 26,800円 |
型番 | WA-GMBV |
バージョン | SCW3 |
スライドノッチ | 非貫通ワイド型、めくれ対策無し |
フロントサイト | 差込型 |
リアサイト | ノーマル新型 |
トリガー | スモールサイズ、グルーブドノーマルトリガー(黒) |
バレル | アルミ製アウター&真鍮製メッキインナー、プラチャンバー、プラグ一式 |
セフティ | 4mm軸ノーマルタイプアンビ |
スライドストップ | 抜けにくい |
フレーム | 実銃用グリップ装着可 |
ジャンル | 作品 | 使った人 |
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※TV・映画では俳優名、漫画・アニメ等では役名を記述 |
左右両面
スプリングフィールドの素ガバ現代版
当時のWAの事情でモデル名は明言されていませんが、スライドの刻印や名称の「ミル・スペック」から、
ベースになったモデルは明らかに スプリングフィールド・アーモリー(以後SFA)製「MIL‐SPEC」モデル でしょう。
SFAのM1911基本モデル「GI.45」からのランクアップ製品で、現代版改良されたモデルです。
これはコルトがシリーズ80で行ったM1911の改良に似ています。
具体的にはGI.45と比べ、
- サイトを前後とも高くして、ホワイトドットを入れた
- エジェクションポートに抉りを入れた
- マガジン挿入口が広げられた
- セレーションが斜めになった
などの変更点があります。
右側面。刻印が全くありません
SCW3の初期に作られたモデル
中古品をネットオークションで購入。発売当時「何故作ったのか」首をかしげたモデルです。
通常ノーマルタイプのガバメント、所謂「素ガバ」を作る場合、
- 安価な入門機種(マグナテックが該当)
- 全体の再現度を高めた、モデルガンの様なコレクターズ・モデル
上記2つの理由が考えられます。このミルスペック、価格は26,800円と同時期のカスタム45オートと大差なく、入門機ではありません。 にも関わらず当時WAではSFAの刻印が使えなかった為、スライドは左側刻印のみ、フレームに至っては無刻印と再現度が低くなっています。
加えて言うならSFA独自デザインのスパーハンマーも再現できていません。 更に何故かウイルソンタイプのマガジンが付いています。 何かしらのアピールをしたかったのかもしれませんが、明らかに蛇足です。
おまけにWAの変な癖であるスライドブラック・フレームグレーの「妙なツートーン」仕様です。
前部と後部
バレルブッシングは従来のボッテリした形からシャープな形状に変更されています。
前後サイトにはホワイトが入り、従来のミリタリーやコマーシャルより格段に狙いやすくなっています。

前部。

後部。
カスタマイズのベースにするにしても、トリガーがスモールサイズですし、フレームを削らないとビーバーテイルのグリップセフティは使えませんし、 サムセフティの軸は4mmなので、アンビセフティは使用不可能。 サイトは旧来のミリタリーやコマーシャルより良くなっているとはいえ、ノバックやボーマーなどの現代サイトと比べるべくもありません。
ここは良かった
良いところも挙げていきます。
まず仕上げです。SCW2から3への移行期の製品なので、SCW2時代の綺麗な仕上げが継承されています。
木製グリップが標準装備されているのも高ポイントです。
そしてこのグリップを外したところ、下のねじ受け部分の土台が削られており実銃用グリップがポン付け出来ることが分かりました。 これは本当に意外でした。ダイヤモンド周辺のチェッカーがきちんと切れていないのが残念なのと、前述の通りフレームの使い勝手があまり良くないので困ってしまいますが。
実射
ブローバックは非常に調子がよく、かつキビキビと動きます。これも良かったところでしょう。
いつもの様に命中精度の調査等はやっていません。
総評
作動性能は悪くないのですが外観がイマイチなのとその割に高いこともあり、売れそうもありません。
今からでもフル刻印を打ち直して販売した方が良いのではないでしょうか。
ハンマーもSFA仕様に交換してくれれば言うこと無しです。
- 作動性能が良い
- 実銃用グリップが無加工で取付可能
- SFA刻印が無い、特にフレームは全くの無刻印
- トリガー、グリップセフティ、サムセフティ部分の使い勝手が悪く、カスタムに向かない
- ブラックとグレーのツートーン
J-ARMORYからフル刻印のSFAミルスペックが発売されました。しかしあちらもオールABSとスライドHWモデル。 そしてスライドブラック、フレームグレーのツートーンの残念仕様。フルHWのミルスペックは当モデルのみです。 そこでマガジンをノーマルに交換し、どこかのショップ等でSFA刻印を入れることで完全版ミルスペックを作成するという使い方があります。
またユニットの調子は良いので、カスタム作成のベースとして内部パーツを流用するかのどちらかでしょう。
部品 | 症状 | 対策 |
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特に無し |
フル刻印、ノーマルマガジンで渋谷試作
すればそこそこ売れるのではないでしょうか。むろんツートーンは無しです。
ホールド・オープン。バレルがアルミなのは当時の標準仕様です