knight01【フルHWミルズカスタム】(JA/セブンミルズカスタムベース)
このページはknightさん所有のトイガンを借り受け撮影、インタビューを元にRIKが代筆したページです。
左右両面
ミルズカスタムの不満点
よくぞ作ったという気がするJ-ARMORYのセブンミルズカスタム。しかしながら以下の2点が気になった人も多いのではないでしょうか。
- フレームがABS樹脂製
- スタッグホーン(鹿角)を模したプラグリップがいまいち
knightさんも大いに気になった一人という訳です。
右側面。フレームの刻印がコルト(=ピンガン)です
気になる2点を解決する為に、HW樹脂製・角型トリガーガードのフレームを取り付け、グリップは実物のスタッグホーンを入手して取り付けることにしました。
当然JA/セブンミルズカスタムです。ゴッソリ変えた自作カスタムではなく、あくまでも実物のプロップに限りなく近いものを目指します。
HW樹脂製・角型トリガーガードのフレームで入手可能なものとなると、「クラークボーリングピンモンデル(ピンガン)」です。 ホーグカスタムも条件に合致しますが、トリガーがナショナルマッチのワイドトリガー専用の為、3ホールトリガーが使えません。 ピンガンフレームは刻印がコルト仕様ですが、SFA刻印が入っている「RLチャンピオンシップ」は色が(ゴールドに近い)シルバーしかありません。
<ここからが本番>
次にグリップ。海外より実物のスタッグホーン製グリップを入手するのですが、ここからがknightさんの本領発揮です。
まず海外のオークションサイトでスタッグホーンのグリップをピックアップ。
次に映画「セブン」のDVDを用意します。雨の中、犯人と対峙するシーンがあります。
ミルズは犯人にノされて銃を落としてしまうのですが、ここでストップ。
何をするのかと言うと、 グリップの模様をチェックする のです。 スタッグホーンは自然物の為、ひとつずつ模様が異なります。しかもグリップですから通常はミルズ本人が握っていてよく見えません。 銃を落としたあのシーンこそ、模様をチェックする絶好の機会という訳です。また、反対側のスタッグ模様ですが、残念ながら映画の中でも確認されずネットで検索(ひっかからなくても地道にあきらめず)。海外サイトでムービープロップを掲載しているサイトを発見、都合がよいことに未確認の反対側のスタッグ模様のみ掲載されており、なんとか確認できたわけです。
「ミルズカスタムに付いているスタッグと模様がソックリなグリップが欲しい」
海外のオークションサイトをチェックして、ひとつずつ模様を照らし合わせていったそうです。

前部。

後部。
晴れてお目がねにかなったグリップを入手したのですが、問題がありました。
アンビセフティに対応していない、つまり切り欠きが無いことです。それでどうしたのか。
<自分で削った>
元のプラグリップを参考に、彫刻刀、金やすり、サンドペーパーなどで少しずつ削っては合わせるという気の遠くなるような作業をして取り付けたんだそうです。加工が大変だったかと聞くと、
「加工は大したことなかったが、削りカスから火葬場みたいな臭いがして大変だった」
鹿の角…骨と同じですからね。
因みに私の買ったスタッグもアンビセフティに対応していなかったのですが、セフティの方をシングルに変えて対応しました。 加工が大変なのと、貴重なスタッグをガリガリ削る度胸が無かったからです。パーにしたら勿体無いですし。
<自分が納得のいくものを作る為には、貴重だろうと躊躇せず手を入れる>
knightさんが拘り抜いたミルズカスタムです。
実物プロップを一時停止で穴が開くほどチェックして見つけたグリップだけあって、雰囲気が尋常じゃありません。
経緯を聞かされた時はその拘りに絶句してしまいました。
ホールド・オープン。
細かい事を言うとこのグリップ、左右で厚さが非対称です。 つまり右手で銃を握る形にぴったりフィットする様に出来ています。
またWAより2009年10月の新製品として、フルHWミルズカスタムの発売が決定いたしました。 但しJAミルズカスタムより5,000円アップ、蛇足のデルタハンマー搭載と物議を醸しそうです。