思い出のモデルガン~マルシン/エンフィールドNO2MKI

父コレその4。
好きな銃はコルト・パイソン。
ベンチリブがカゲロウを防止する凄い銃なんだぞ!
と力説していた父がある日手に入れたのはパイソンとは似ても似つかぬリボルバー。
こちら物心つくまえからあったんじゃなくて、途中で父が買いました。

細くて貧相、というのが第一印象。
更にカートを見てビックリ、物凄く短い。
.38口径と聞きましたが.38スペシャル弾の半分くらいしかありません。
なんか弱そう。
どうして父がこの銃が好きなのか、最初不思議でしょうがなかった。

中折れって凄い。
触って評価が一変、折るとカートが一気に放出されるギミックにビックリ。
何これかっけえ!!
豪快に開くので再装填もスイングアウト式よりずっと楽。
これで.44マグナム作れば良いんじゃね?
作れない、というのを当時は知らなかった。

利点が弱点。
ヒンジフレームによる中折れ式リボルバーの泣き所はまさにそのヒンジ。
ここの強度を上げられない=強力な弾丸が使えないという弱点があった。
オートで9mmパラベラム弾以上になるとストレートブローバック方式が使えないのと似てますね。

その為頑固なイギリス人はともかく運用には向かないとされていました。
アメリカでもS&Wは中折れ式を沢山作っていたのですが、スイングアウト式に切り替えたのはその為でしょう。

モデルガンにとっても弱点。
このマルシン製品も使っているとヒンジ部分にガタが来ました。
エジェクターとうまく連動しなくなったり、引っかかったり。

今一つ、エンフィールドが金属モデルガンで作れないという事が弱点として挙げられます。
銃身が分離出来る金属モデルガンの製造禁止。
昭和五十二年規制で自動拳銃は殆んどが製造中止になりましたが、リボルバーは結構残っていた。
エンフィールドは中折れ式の構造上、フレームとバレルを一体化出来ない。
殆んどのリボルバーが製造を継続する中でひっそりと姿を消すこととなりました。

ここにもあるぞ中折れ式。
イギリス以外にも中折れ式を採用していた国があります。
誰あろう嘗ての大日本帝国です。
二十六年式拳銃。
こちら日本初の国産軍用拳銃という名誉も担っています。

当時でも世界の軍用拳銃は自動式に移行しており、日本でも南部式自動拳銃を陸軍で採用していた。
しかし騎兵はS&W NO.3という中折れ式リボルバーを採用。
こちら頑丈で評判が良かったのですが、シングルアクションなのが欠点。
ダブルアクションの中折れ式拳銃が欲しい。
そのニーズに応えるため作られたという訳です。


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