特攻野郎Aチーム THE MOVIE

ベトナムで鳴らした俺たち特攻部隊は…。
というナレーションで始まるアメリカのTV映画が大元です。
TV版はアメリカで1983年、日本では1985年に放送されました。
そして2010年に劇場版リメイクされた次第です。
今更ながらに鑑賞しましたので感想をば。
因みに吹き替えで見ています、やっぱA-TEAMと言えば吹き替えなので。

コングじゃなくてB.A.。
モヒカンで金ピカのアクセサリーをジャラジャラ付けた黒人「コング」ことボスコ・アルバート・バラカス軍曹。
劇場版では「B.A.」とファースト&ミドルネームの略称で呼ばれていてビックリ。
調べると「コング」というニックネームは日本放送版独自のもの。
元々アメリカではオリジナルからしてB.A.と呼ばれていた。
因みにこのB.A.には略称の他に「Bad Attitude(不良)」というダブルミーニングがあります。
でも「コング」の方が馴染みがあるので当サイトではコング表記とします。
加えてクレイジーモンキーも本名「マードック」で呼ばれることが多いのですが、クレイジーモンキー表記です。

更に言うと前口上の次の自己紹介、
俺はジョン・スミス大佐、通称ハンニバル…。
これも日本版で独自に追加されたんだとか。

ベトナム戦争じゃなくてイラク戦争。
流石に「ベトナムで鳴らした」だともうおじいちゃんになっちゃいますから納得ですね。
今回の劇場版、最初は何か展開が遅いな…と思ったらA-TEAMの出会いから描いている。
当初のメンツはハンニバルとフェイスマンの二人。
ここにコングとクレイジーモンキーをスカウトA-TEAMを結成すると。

更にオリジナルでは特攻部隊=米国コマンド部隊の所属でしたが、今回のメンバーはレンジャー所属。
このレンジャーというのが物凄く連帯感の強い部隊らしく、
不名誉除隊になってもレンジャーの悪口は許さない。
最初胡散臭がっていたのにレンジャー同士と分かった途端気を許す。
という演出がされています。

濡れ衣の過程は似ている。
秘密作戦を成功させたものの内容を知る唯一の人物が死亡。
逮捕され軍法会議に掛けられて収監→脱走というプロセスはオリジナルをほぼ踏襲。
その後オリジナルではあっちこっちに出没して困っている人を助けていたのですが、劇場版では自らの濡れ衣を晴らすことに終始しています。

オリジナルで脱走したA-TEAMはリンチ率いる憲兵に常に追われていた。
同じリンチの名を持つ人物が若いCIA局員として登場。
逆にA-TEAMを援護(当初)する役割なのが印象的ですね。

 キャラの目立ち度がオリジナルと逆。
見て思ったのがこちら。
オリジナルでは四人のメンバー中、ハンニバルとコングの存在感が圧倒的でした。
劇場版ではフェイスマンとクレイジーモンキーが目立っている様に見えました。
フェイスマンは全編通して出番が多いです。
A-TEAMを追う女性捜査官のロマンスとかありますしね。

そしてクレイジーモンキーはキャラの存在感が際立っている。
一番の要因は吹き替えを演じる多田野曜平の声です。
この人声質が「ルパン三世」を演じた故・山田康雄にソックリで有名。
その為ルパン声で喋るクレイジーモンキーという強烈なインパクトがありました。
吹き替えじゃなくとここまで印象に残らなかったかも。

 パイク言われるほど無能じゃないよ!
他に印象に残ったのは民間軍事会社のパイク。
A-TEAMと対立する敵でありハンニバルは当初アホ扱いしていた。
どっこい彼は有能です。
終盤裏切ったリンチ&パイクとの戦いになるA-TEAM。
若さゆえかA-TEAMの策に溺れまくりのリンチに対しパイクが力技で打破します。
パイクの手柄を自分の事のように喜ぶリンチのほうが余程アホ。
お前が足を引っ張っているんだろうと。
リンチと揉めて殺されそうになっても余裕を失わないなど実に良いキャラクターだった。

アクション&ハイテクは派手。
流石現代リメイクの劇場版というべきか。
アクション大作としてかなりの良作に仕上がっていました。
リメイク=期待はずれというのはこの映画にはあてはまらないでしょう。
ただ豪華すぎて違和感を感じるのも事実。
オリジナルの手作り感が薄い。
コングが切った貼ったして一見不格好な装甲車を作り上げるといった「低予算感」はありません。
贅沢な悩みなんですが。
オリジナル版を知らない人はスカッとするアクションとして楽しめると思います。

公式サイトウィキペディア /imfab(登場した銃器の紹介)



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