【映画】ターミネーター:新起動/ジェニシス(Terminator Genisys)の感想

おお、未来戦争の終盤か!
人類軍がスカイネットと戦っている描写はこれまで何度もありました。
しかし終盤が描かれたのは今回が初めて。
遂にスカイネットを打ち倒した!しかし喜んでばかりは居られない。
最終兵器がある。
時間転送装置=タイムマシンです。
これを使えば今現在の負けはチャラ、ちゃぶ台返しが可能。
そうはさせまいとジョンはカイル・リースを送り出す訳ですね。
物語のキーマンでありながら第1作で死んでしまい、イマイチ影の薄かったカイル。
でも今回はカイルが中心になった話になる…とこの時は思いました。

俺の知ってる「ターミネーター」と違う!
舞台は第一作の1984年に飛びます。
まだ若かったシュワルツェネッガー(髪逆立ててない)がモヒカンのチンピラ達に「お前の服をよこせ」というシーン。
いやあ、懐かしいですね。
そう思っていたら後ろから声が。
こっちもT800じゃん!T-800が二体、こりゃ一体どういうことだ!?

他方で遅れて到着したカイル・リース。
ホームレスからズボンを奪い、警官から逃げつつショットガンをパクるシーン。
警官がまさかのT-1000でいきなり襲ってくる。
こんなターミネーター知らねーぞ!
未来から来たカイルもビックリです。

サラ・コナーがすでに戦士。
後から来たT-800と協力して先に来たT-800を倒したのはサラ・コナー。
決死の覚悟でやって来たカイル。
タイムトラベルは一方通行、元の時代には戻れない。
しかし新世紀の聖母マリアとも言うべきサラ・コナーを守るためならこの命惜しくない。
無茶苦茶強いサラ・コナーに面食らってしまいます。
ホントならただのウェイトレスで、このあと強くなるはずなのに。
何か志願したのを後悔してみたり。
このように旧作から微妙に変化しちゃっている時間軸での新たな戦いが始まります。

目新しさは少ないが、シリーズずっと見てきた人は大歓喜。
序盤はそんな感じですね。
随所にオマージュと思しきシーンがあり、ファンならニヤリとさせられます。
サラを守っていたT-800は「経年でリアルに老化する」という設定により、現在のシュワルツェネッガーが演じても無理がない様になっている。
120年後(電池の寿命)はどうなっているんだろう、とか興味ありますね。
長い間滞在しているので、人間臭さも過去最高です。
カイルが来たのを見てサラに「これで合体できる」なんてデリカシー無い事も言いますが。

T-1000が壊れたT800に自分の分身を垂らすとアラ不思議!
リモートか復活したのか分かりませんが、再び動き出しました。
一応これがラストの伏線にも繋がっている様です。
そのT-1000ですが、ロバート・パトリックに変わり韓国人俳優イ・ビョンホンが演じています。
人種が違いますが、液体金属のT-1000ですから問題ありませんね。
無機質な不気味さは先代と同じくらい出せていたと思います。
そして今回サラがT-1000を倒した方法は新しいもので中々唸らせられた。

新ターミネーター。
毎回話題になる事と言えば倒しても倒しても襲ってくるターミネーターの新型。
・第1作は人間に擬態したロボット。
・第2作は液体金属、このインパクト半端じゃなかった。
・第3作は両者のハイブリッド。
・第4作目は…何か居たっけ?
そして今作はナノマシン。
人間に寄生して乗っ取り、体をまるごと作り変えてターミネーター化しちゃうというもの。
その時代で最先端の研究が実現されていると言う感じがしますね。
そんな訳でとんでもない人物がターミネーターに。

第3作と第4作は無かったことに?
言わばパラレルワールドを扱っている本作ですが、T3とT4要素は逆に殆ど感じられなかった。
これは本作にジェームズ・キャメロンが関わっている事が関係しているんでしょうか。
彼は元々「ターミネーターは2で完結」と言っており、続編の制作に否定的だったそうです。
しかし今回シュワルツェネッガーの請願で「金も肩書も要らない、友達のために協力する」 と関わった様です。
なので自身が関係ない要素は入れなかったのかもしれません。
一番気になったのはジョン・コナーの死因です。
T3で彼はT-850に殺されたことになっていた。
そこら辺全く触れられていませんでしたね。

サラ・コナーがタイムスリップ!ということはストリップ!?
下世話ですがこれまで男とロボットしかタイムスリップしていなかった。
まあT3でも女性形ターミネーターが来たわけですが。
今回訳あって1984年から2017年に逆タイムスリップする事になったカイルとサラ。
(タイムマシンの特性上)当然裸、しかも二人一緒!!
元々ターミネーターはB級ホラーとして作られた為か、第1作でサラ・コナーはラブシーン&おっぱい露出してました。
今回もサラのヌードが見られるのではと期待が高まりました。
うーん、見えそうで見えなかったですね。

ロボ好きとロボ嫌い。
未来世界でスカイネットと戦ってきたカイルは当然機械が大嫌い。
なのでT-800はいつか裏切ってサラを殺すと疑っている。
逆にサラは両親に変わって自分の面倒を見てくれたT-800を実の父の様に慕っている。
ここらへんの ギャップからしょっちゅう仲違いしてましたね。
2人がくっつかないとジョンが生まれず、人類が負けちゃう。
他方で2人がくっつくとカイルが死ぬ、という話もあったり。
それって決定じゃない気もしますが、くっつくにくっつきづらい状況が面白かったです。

批評家の評価は低いようで。
思うに目新しさとかクリエイティブ性はあまり感じられなかった。
旧作の財産におんぶに抱っこした面は否めない。
ここらへんが低評価の原因じゃないでしょうか。
私自身は終盤ゴチャゴチャして分かりにくかったけど、十分楽しめましたね。


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