マルゼン/Vz61スコーピオン
ジャンル | 作品 | 使った人 |
---|---|---|
映画 | フェイス/オフ | アレッサンドロ・ニヴォラ asポラックス・トロイ |
漫画 | Mr.clice(ミスタークリス) | 繰巣陣 |
漫画 | ガンスミスキャッツ | ミニーメイ(逃走の為、一時的に使用) |
漫画 | パイナップルARMY | ジェド豪士 |
--- | --- | 旧チェコスロバキア軍 |
--- | --- | KGB |
※TV・映画では俳優名、漫画・アニメ等では役名を記述 |
東側屈指の工業国
旧東側諸国で工業国といえばソ連、東独そしてチェコ(旧チェコスロバキア)です。
ハンドガンでは後に開発するCZ75が有名ですが、Vz58にまつわるエピソードも面白いです。
冷戦時に東側諸国ではAK47をコピー生産していましたが、チェコでは一見AK47風ながら独自の構造を持つVz58を作り上げ、「同じもの(AK47)を作れ」というソ連の要求を突っぱねました。
因みにこのVz58、AK47より1kg近くも軽く高精度、ボルトをコックした状態でクリップ装填が可能となっています。他方弾薬以外はマガジンも共用出来ません。 1972年に日本赤軍が起こした「テルアビブ空港乱射事件」で使われた銃でもあります。
ストック展開時
Vz61
話を今回の主役、Vz61に戻します。名前のとおり1961年にチェコスロバキア軍(当時)に採用されました。
VzはVzorの略で、「モデル」の意です。Cz75も当初はVz75として知られていました。
スペースの取れない戦車兵や支援部隊の自衛用に開発されたもので、設計思想としては現在のFN P90に通じるものがあります。特徴はサブマシンガンでありながら小型で薄いということです。
大型拳銃とほぼ同じサイズで、セカンドバッグにも入る薄さです。後年アメリカでもイングラムM10、M11が開発されていますが、大きさはともかく箱の様な形で幅があります。
また折り畳みストックの収納方法が独特で後ろから前に倒します。これがサソリの尻尾に似ている事から「スコーピオン」のニックネームが付けられています。マガジンとフレームの接地面が少ないものの、かなり頑丈に設計されており、マガジンをフォアグリップ代わりに握っての射撃が可能です。一見素人くさい撃ち方ですがこれが正式な射撃姿勢です。固定が甘いとマガジンが外れたりジャムの原因となりますから、工業国の面目躍如と言ったところです。マガジンをビニールテープで連結した軍人の写真があったり、重量の嵩むドラムマガジンも存在します。固定がしっかりしていないと出来ないことです。
他方拳銃弾としては非力な.32ACPを採用しています。これには疑問もあったのか、のちに
- Vz64・・・.380ACP
- Vz65・・・9mmマカロフ弾
- Vz68・・・9mmバラベラム弾
場所を取らず扱いやすいということから、戦車兵だけでなく旧ソ連など東側の諜報組織や特殊部隊、そしてテロリストにも使われていました。1975年で一旦生産は終了していたのですが、地域紛争と多発するテロに対抗する為、Vz61はその有効性が見直され、再生産されています。
よく製品化したなぁ
マルゼン製品を購入したのはこれが初めてです。というのもマルゼンといえば
「外観を犠牲にして安くてよく当たるトイガンを作るメーカー」という印象があった為です。
しかしワルサーP99以降、再現度が飛躍的にアップしておりまたVz61を作るメーカーもそう無いだろうと買いました。
共産圏のトイガン化といえばハドソンのお家芸と思っていただけに本当に意外でした。
外観
レシーバーとフレームがサンドブラスト仕上げで最初金属かと思いましたが、プラ製です。すぐに壊れそうだと思ってたストックの固定もしっかりしています。心配だったマガジンも左右に振ってもカタカタ揺れず、カッチリしてました。
フロントサイトがストックの開閉で段々緩んでくるのと、黒いプラスチックのグリップの2点だけは気になりました。
そして実銃通りの分解が可能です。外観は期待以上でした。
通常分解
操作
面食らったのがセレクター。手前から1→0→30となっています。
30はエアガンの装弾数であり、実銃は20となっています。
西側の場合、手前が0で、奥に行くほど1→30の順でほぼ共通してます。
段々数が増えていくタイプです。
AK47は上から0→30→1(いきなりフルオート)となっていますから、東側に共通仕様は無い様です。
マガジンは前方に装着します。グリップに入れるウージーやイングラムに比べると操作に慣れが必要です。 目玉の様なコッキングハンドルがいかにも共産系のデザインです。ボルトと連動して激しく前後動しますので、手の置き場所に注意です。前述のとおり左手はマガジンに被せ、親指をトリガーガード前部に入れて射撃します。
実射
ブローバックにはタニオコバのシステムが使われていますが、えらい調子が良いです。
作動音がかなり大きく、ビシビシ小気味良くブローバックします。
弾も勢い良く飛んで行くので驚きました。のこる問題は耐久性です。
マルゼンのガバメントは壊れ易いと聞いていたのでVz61も心配でしたが、今の所破損はありません。
唯一の泣き所はマガジンが小さいということ。その為冷えに弱く、フルロード&フルオートで撃っていると明らかに作動が落ちてきます。実銃にはオプションでドラムマガジンがあります。かなり高くなりそうですが、作ってほしいです。
- 造形がかなりリアル
- ブローバックの調子の良さ
- プラグリップが格好悪い
- フロントサイトが緩み易い
- マガジンが小さく、冷えに弱い
メーカー | 製品 | 価格 |
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マルゼン | Vz61スコーピオン | 16,590円 |
東京マルイ | 電動ガン:Vz61スコーピオン(フルセット) | 26,800円 |
東京マルイ | エアコッキング:Vz61スコーピオン(10才以上用) | 4,500円 |
東京マルイ | エアコッキング:Vz61スコーピオン(18才以上用) | 4,500円 |
ハドソン | モデルガン:Vz61スコーピオン | 25,200円 |
グリップが黒いプラ製でいまいち見栄えが良くない(実銃にもありますが)ので、木製グリップに代えたいです。
メーカー | 製品 | 価格 |
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フジカンパニー | 木製グリップ(茶と濃茶あり) | 4,725円 |
キャロム | 木製グリップ(ココボロ、スムースタイプ) | 7,140円 |
タニオコバ | ツイストバレル | 2,600円 |
ライラクス | インナーバレル | ---円 |
KM企画 | サイレンサー・アダプター(M14正ネジ) | 3,150円 |
KM企画 | サイレンサー・アダプター(M14逆ネジ) | 3,150円 |
プロテック | プログレッシブレート・リコイル・スプリング | 1,575円 |
部品 | 症状 | 対策 |
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特になし |
マルイが出しましたが、ドラムマガジンが欲しいです。ガスブロと電動はそんなに需要カブらないと思いますので…
エジェクションポートが上にあります