WA/コルト・ゴールドカップ・ナショナルマッチ
[WA/COLT GOLD CUP NATIONAL MATCH]
種別 | 仕様 |
---|---|
バージョン | SCW3 |
フロントサイト | 差込式パートリッジ型 |
リアサイト | イライアソン |
トリガー | リアルサイズ、NMタイプワイドトリガー |
ブリーチ | SCW |
バレル | 真鍮ストレート、ブッシング、リコイルスプリングプラグ |
セフティ | 4mm軸ガバメント用 |
ジャンル | 作品 | 使った人 |
---|---|---|
映画 | コブラ | シルベスター・スタローン(9mmモデル、コブラグリップ付) |
※TV・映画では俳優名、漫画・アニメ等では役名を記述 |
左右両面
<ファクトリー・カスタムの先駆け>
拳銃に「カスタム」という概念がまだ無かった戦前、コルト社が射撃専用のM1911A1として作成したモデルがありました。
これがコルト・ナショナルマッチです。そして1970年代にリファインされたのがコルト・ゴールドカップ・ナショナルマッチ、当モデルです。
高精度の銃身が組み込まれ、各部品も熟練工が高精度でフィッティング(取付)したモデルです。
通常M1911A1といえば、左右に振ると(スライドとフレームの空きが大きく)カタカタ音がする、スライドストップの上あたりからリコイルスプリングや向こう側が見える、 と言われるほど隙間だらけの拳銃と言われていました。「砂を噛もうが泥を被ろうが作動する」軍用としては正しいのですが、精密射撃用としては厳しい訳です。
特徴はスライドとトリガー周りに集中しています。 スライド側ではリブ(スライド上部、反射防止の溝)付の肉厚スライド、大型のフロントサイト、イライアソン製可動式リアサイトが挙げられます。 トリガーはトリガーガードの幅一杯に広げられたワイド型で、プル(引きシロ)を調整できるスクリューが付いています。 フレーム前部には7本のグルーブ(溝)が縦方向に彫られています。またメインスプリングハウジングも当時珍しかったストレートタイプです。
新品をWA渋谷店で入手。SCW Ver.3を初めて新品で購入しました。またHCM(ハイコンセプトモデル)を購入したのも今回が初めてです。
右側面。ワイドトリガーと肉厚のスライドが目を引きます
<予感>
「ボブチャウ」が出た時、ナショナルマッチの発売を期待した人は多かったのではないでしょうか。私はそうです。
WAの現状を考えても、「売れる要素」はありました。
SCW Ver.3以降、クローンメーカーのタクティカル.45が中心で、所謂「コルトの素ガバ=ノーマルM1911A1」がありませんでした。
マグナテックという廉価版は出ていましたが、WAのユーザーが真に求めるのは
究極のM1911A1ミリタリーであり、シリーズ70&80であり、コンバット・コマンダーでしょう。
そんな中で発売されたナショナルマッチ、売れ行きは好調な様です。
WAのホームページでも一段上の評価
「大絶賛発売中!」
となっております。
<スライド部分>
ナショナルマッチの特徴が凝縮されている部分です。幅はリアルサイズ、旧MGCからの伝統「デブスライド」ではありません。
チャンバーを覗き込むとチャンバーカバーからスライドの頂点までの厚みが物凄くあり、スライドの肉厚ぶりが分かります。
フロントサイトは金属製の別部品なのは当然として、WAの工夫はリアサイトにあります。
イライアソンのリアサイトをスライドに固定するベースピンです。
プラグの形とスライドの凹みに注目。また仕様変更があった様です
こちらダミーとなっています。 この部品はスライドの端ギリギリに埋め込まれているので、プラスチックでは割れの原因となります。 そこでピンをモールドとして、別部品でサイトを固定しています。こういう「攻めのアレンジ」は個人的に大歓迎です。
<トリガー部分>
ナショナルマッチのトリガーは、トリガーガードの幅ギリギリまで広げられたワイドタイプです。
これまでもパーツメーカーよりナショナルマッチ用トリガーが発売された事がありますが、概ね2タイプありました。
- デザインだけ一緒、幅は通常のガバメントそのままの「なんちゃってナショナルマッチ」トリガー
- 幅もリアルサイズだが「フレームを自分で加工してください」上級者向けトリガー
…あんな加工しずらい部分を自分で削るなんて無理です。作ってくれて本当に良かったと感じる部分です。 幅が広いとかなり安定感があります。但しこのトリガーとハンマー、側面は磨いた亜鉛の地が出ています。 手入れを怠ると曇ったり錆びたりしそうです。
<ほぼ唯一の欠点>
グリップです。物凄く安っぽいです。コルト・ガバメント マークIV シリーズ80DX
でも書きましたが、これもメダル周りがスカスカです。
但し「当時のコルトのグリップはあんなもの」という意見もありました。
しかしボブチャウのココボログリップに比べるとかなり見劣りします。
値段を抑えたかった気持ちは分かりますが、プラグリップにして29,000円にした方がよい気がします。
しかもWA渋谷店のレジに同じデザインで、ココボロの綺麗なグリップが売ってます。「一緒に買ってけ」と言わんばかりです。
ホールド・オープン状態
<実射〜まとめ>
作動は安定しており、ムラはありませんでした。命中精度は例によって例のごとく省略です。
従来よりハンマースプリングのテンションが軽い気がします。ここも改良したのでしょうか。
唯一の泣き所であるグリップは取替えで解決できますし、
ここ最近ではかなりの「当たり」機種と思われます。
- スライドの再現度
- ワイドトリガー
- 木製グリップ
メーカー | 製品 | 価格 |
---|---|---|
WA | 沢山あるのでリスト参照願います。 | 円 |
散々言ってますが、グリップは交換したいです。 WA渋谷店で別売りのココボロか、キャロム製、ポリマー製のコブラグリップの間で迷っています。
通常分解。ブッシングとプラグがかなりシビア、組み立てが大変でした。あとこのブッシングが従来より薄いです
メーカー | 製品 | 価格 |
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キャロム | ガバメント・ココボロチェッカーinメダル | 5,775円 |
部品 | 症状 | 対策 |
---|---|---|
なし |
<ホーグとマギー>
ナショナルマッチが発売されたという事は、上記モデルの発売を期待せずにはいられません。